今日が一番

ご無沙汰しております。えむしまです。

医院の別室で、ひとり黙々と事務仕事をしています。

 

子どものころ、早く30歳になりたくて仕方がありませんでした。

30歳になれば、周りの大人が自分の話をまじめに聞いてくれると、

どういうわけか思い込んでいたのです。

そして念願の30歳になり、40歳を超え、

とうとう人生後半戦に入った今、

思うことは・・・20歳に戻りたい!!

 毎日、鏡を見るたびに、後悔しきり。

20代の自分に文句を言いたい気持ちになります。

日々UV対策を怠ることなく、食事や睡眠にも気をつかって!

若さにかまけることなく、自分をもっと大切にして!

そうすれば今でも、身体が多少は柔らかかったかもしれないし、

ゆでたまご肌だってキープできたかもしれないのに・・・

 

そんなある日、ふと思い出した、永六輔さんの名言。

「人間、今が一番若いんだよ」

 

今日は昨日より一日歳をとったけれど、これからの人生の中で一番若い日。

たとえ今日が昨日より輝いていなくても、

明日より光っている自分であろうとする姿勢が大事、ってことかな。

みんな順番に歳をとり、みんな順番に老いていく。

今日が確実に、最高に若いんだ。

ということは、未来の私に文句をつけられないために、今できることは・・・

今日の自分を一番大切にして生きること。

 

考えてみたら、 私だけが劣化しているわけではないんだ。

自分の両親も、日々老いを重ね、肉体も精神状態も変わりつつあり、

そのことが自分にはとても悲しく残念で、

どうしてこうなってしまったのか、

どうにかして元のような、快活な親にならないものか、と

思い悩んでいました。

 

が、そうじゃないのかもしれない。

時間は巻き戻せない。 今日の彼らが、一番若いんだ。

老いることが、どうしたって避けようのないものであるならば、

せめて今日を美しく老いていこう。

たとえ今日が昨日より輝いていなくても、

明日より光っていればいい。

 

そんなふうに思ったら、親の介護が、ちょっと楽になりました。

そして、明日の自分に文句を言われないために、

今日もせっせと、日焼け止めを塗るのでした。。