『口』から食べる・食べられる

現在、私は介護施設と居宅(在宅)訪問口腔ケア・診療に携わっております。

施設入所者様、居宅訪問口腔ケア・診療のご利用者様が
快適かつ少しでも明るく生き生きと住み慣れた場所で生活が出来るようになり、
『自分の口で食べられる』ようになれば介護者の負担軽減にもなり、
介護を受ける人とそのご家族に対しても安心で快適な生活を提供できるのでは・・・・と
日々努めております。

口腔ケアの際、入所者様からは
 (ृ ु ´灬`)ु 
『先が短いから良いよぉ』
『これしか歯がないから』
『触られると痛い』
『これでも咬めている』
『自分で磨けるからいい』
『何とか食べられる』等
様々な返事が返ってきます。

入所者様・ご利用者様の不安な気持ちを受容し
『残せる歯がまだありますよ』
『まだ残せますよ』
『義歯の鉤(ばね)の支台歯がありますよ』
『今からでも大丈夫です』etc...

私達は、患者様の良いところを強調して伝え、
口腔ケアの受け入れと現状維持を保つことの心がけを出来るようにします。
特に、入所して間もない方の場合は施設になれず不安があるため
言葉の使い方に温かみが感じられるよう表情や視線、声のトーンに配慮し
心に寄り添って診療していくことを大切にしています。

高齢者は年齢とともに体力・身体機能の衰え・免疫や嚥下機能低下など
病気になりやすい症状が現れます。
どんな状態であっても食べる喜び・栄養状態を維持するということは
機能維持回復やQOLの向上に繋がります。

口腔ケアをすることで
口腔の持つ働きを健全に維持し口腔疾患、全身疾患をも予防することが出来ます。
この人に必要なことは何か…
機能評価をして周囲の医療関係者皆さんが連携し
同じ方向にむかい食べられる『口』をつくるケアを行っています。
お口と全身の健康のための良い習慣作りをはじめてみませんか?


歯科衛生士 大宮