年の暮れに思うこと

 


 訪問歯科衛生士の赤松です。
今年はどんな1年でしたか?

新型コロナが確認されてからの2年 この感染症は私達の生活に実に様々な変化をもたらしましたね。

 いがらし歯科医院では毎年多くの学会研修に歯科医師スタッフが参加していましたが その殆どがオンライン開催に変わったこともそのひとつ。

今年4月に行われた第18回日本口腔ケア学会総会・学術大会では私もwebからシンポジウムに出席する機会を頂きました。
コロナ渦でお伺いする立場の歯科衛生士として、日々感じた事や心がけている事を発表させて頂きました。

 またこの学会では全ての興味深い講義を自宅にいながら受講する事が出来ました。
好きな時間に好きなだけ講義を聞き直せたり、家事の合間にイヤホンやiPadで学べたりと、受講までのハードルが下がったことはこのコロナ渦での変化の大きなメリットだと感じました。
 そんな中で 新規感染者数が落ち着きオミクロン株出現前の先月、久しぶりに対面開催での研修会に参加することが叶いました。
神奈川県歯科医師会在宅医療実践研修会アドバンスコースと緩和ケア研修会です。

 初めて平成28年に在宅医療実践研修会ベーシックコースを受けた時には 日本の歯科界を代表する先生方13名の丸6日にわたる講義に、ただただ圧倒されながらついていくのに必死でしたが、今回のアドバンスコースでは日々の訪問診療のなかでの疑問などたくさんの質問をすることができました。
 つくづくこの熱量が学生時代に無かったことが悔やまれます(。>д<)

コロナ前にe-learningで履修していた緩和ケア集合研修も今回やっと再開催し、15名の歯科医師、6名の歯科衛生士と共に活発なグループワークと発表を行ってまいりました。お看取り期までの口腔ケアをさせていただく中での疑問も直接講師の先生に答えて頂けたり、参加者同士で解決法を考えたりと改めて対面の良さを実感させられました。

 これからもまだ当分の間 感染予防対策を取りながらですが、この『顔の見える関係』を大切に、医療福祉従事者間のコミュニケーションを大切にして 地域の医療・ケアの質向上のお役にたちたいと改めて思った学びの場でした。
 私達はこの長いコロナ流行で多くのものや経験の機会を失いましたが、意地でも良い変化を見つけ 学びを得ていきたいと思います。

 

 さてこの年末年始にはお餅を食べる機会も多くなることと思います。
特にご高齢の方々とってお餅はお正月やお祝いには欠かせない大事な行事食ですね。
私も餅米の炊ける匂いで子供の頃からの年末の賑やかな出来事が浮かびます。
 食べる事とはそれに纏わる色々な思い出も味わいながら戴くものだなと感じます。

 でもどうしても毎年 この時期になると訪問の先々で心配になること…

ご存知の方も多いと思いますが、実は1年のうちで元日が誤嚥による窒息死が最も多いという研究データが出ています。
正月前に縁起でも無いとお叱りを受けるかも知れませんが ご免なさい。

でももしも、ご自身やご家族に普段からむせやすい、飲み込みにくくなった、などという嚥下にご不安のある場合にはぜひ一度、『介護食 餅 』や『代用餅』、『ユニバーサルデザインフード』『やわらかおはぎ』『ソフトもち』などで検索なさってみてください。舌でつぶせる硬さの様々な商品や安全に食べるためのヒントが見つかると思います。
もしかすると慣れない手間がかかるかもしれませんし お口に合わないかもしれませんが、それでも一度試される価値はあるかと思います。
こんなのもあるのね、と知っておく 試しておくことが大切な事ですよね。

 嚥下機能の低下は ある日をさかいにハッキリとした自覚が出るわけではありません。
いつの間にか徐々に少しずつ衰えるためご自身でも気づきにくいものです。

12/24の医院ブログで口腔機能低下症研修についても触れていますが、いがらし歯科医院では外来 訪問で口腔機能評価を行っています。

https://igarashi-shika.hatenablog.com/entry/2021/12/24/223049


食べること飲み込むことにご不安を感じられたら遠慮せずにお声かけ下さいね。

 

 来年も皆様にとって良い一年になりますように。

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■いがらし歯科医院 年末年始休診のお知らせ■
令和3年12月28日(火)午後~1月4日(火)まで年末年始休診とさせていただきます。休診期間中歯やお口のことでにお困りのことがありましたら

鎌倉市口腔保健センター 休日急患歯科診療所」

鎌倉市台2-8-1 台在宅福祉サービスセンター内 1階

TEL 0467-47-8119  

はじめまして

10月からいがらし歯科の一員となりました菊池と申します。

訪問診療の事務として入職いたしました。

 

これまで歯科助手・受付としての勤務経験はあるのですが、

事務職は全くの未経験なので勉強の日々です。

覚えることが沢山で頭はフル回転ですが、

訪問チームのメンバーをはじめ、いがらし歯科の皆さんは温かく勉強熱心な方々で、

とても充実した毎日を過ごさせていただいています。

 

訪問する医師や衛生士が仕事に専念できるよう、事務の面からサポートして、

ひいてはご利用者さまやそのご家族のお役に立てるよう頑張っていきたいと思います。

 

 

さて、県外出身の私は、鎌倉市藤沢市は観光地もたくさんありながら

自然も豊かで本当に良いところだなと感じます。

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少し歩くとこんなに綺麗な景色に出会えて

幸せだなぁと思います。

この頃は空気が澄んでいて、

夕暮れ時の街の景色もとてもきれいですね。

仕事帰り、空や街のコントラストを見ながら帰るのが

この季節の密かな楽しみです。

 

はじめまして

はじめまして。

 

10月から、いがらし歯科医院でお世話になっている受付担当 金田です。

直近で歯科受付の仕事をしていました。

 

一応、20年以上前に歯科助手の経験はあるのですが、かなりのブランクがあるので、また1から勉強しなおす日々です。

 

患者様が安心して診察を受けられるよう、精一杯サポートしていくので、よろしくお願いします。

 

鎌倉に越してきてお散歩が好きになりました。

お散歩写真です。

 

 

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休みの日は近所をお散歩しています。

キレイな景色に癒されます。

はじめまして

9月よりいがらし歯科医院でお世話になっております歯科助手の若杉です。

 
 
昨年末まで5年ほど都内の歯科医院に歯科助手兼受付として勤務しておりました。
 
前職で滅菌技師という資格を取得しておりまが、私がすごい!と思うほど滅菌に対してスタッフの皆さまの意識が高く、患者様にとっても安心してご来院いただける歯科医院で働けることをとても嬉しく思っております!!
 
その他、歯科の技術や知識に関しても皆様の意識が高く勉強熱心で、私も日々たくさんのことを学ばせていただいております。
 
 
私はこちらへ引っ越してきたばかりで地域のことはまだまだ分からず、、、
なので皆様と沢山お話しして色々と教えていただければなぁと思っております。お気軽に話しかけて頂けると嬉しいです!
 
 
最近は暑さも和らいですっかり秋の陽気ですね
私は寒いのが苦手なので、お家で読書の秋を楽しんでおります!
 
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伊坂幸太郎さんが好きで見つけるとすぐ買ってしまいます(^^;)
オススメの本があれば是非教えてください♪
 
これからもどうぞよろしくお願いします!

祖父母との再会

こんにちは。副院長の輿です。

季節外れの暑さが続く中、ようやく気温も落ち着いて少しずつ秋へと移ろいできましたね。

 

私はこの週末を利用して、緊急事態宣言も解除されたこともあり、長野県に住む祖父母の家に久々の訪問をしました。90歳前後の祖父母は要介護認定と要支援認定を受けており、腰は曲がっているものの、歩くことに問題なく自立した生活を送っていることに一安心しました。

長野県は水と空気が澄んでいて、食べるものがとても美味しいです。祖父母の家は蕎麦切り発祥の地と呼ばれ、畑では蕎麦の実の栽培を行っています。

近くの山では松茸も採れるようで、夕飯に松茸ご飯を頂くことができました。感謝!

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このような環境のお陰か、祖父母の食欲旺盛なことには大変嬉しく思いました。近くの歯科大で作製してもらった義歯の調子も良いらしく、口から満足に食事摂取できていることに孫としてだけでなく、歯科医師としても嬉しくなり、歯科の仕事内容の大切さを認識しました。

やはり、いくつになっても口から美味しく食べることって大切。食欲は最期の時を迎えるまで残る大切な欲求。美味しく食べることは人間にとっての尊厳であることを祖父母を見ていて実感しました。

 

さて、当院ではオーラルフレイルについてスタッフ一同共通の認識を持って外来診療と訪問診療に取り組んでいます。先日のスタッフミーティングでも取り上げた項目です。医院ブログにも記載されているので、参照して下さいね。

口から美味しく食べるためには、歯の存在だけでなく、舌や頬、口唇、喉頭といった口周りの筋力が非常に重要な役割を果たします。加齢とともに筋力の機能低下が起こるのは自然の摂理です。しかし、我々歯科医療従事者がこれらの変化に早期に気づき、然るべき評価をして、対策を施すことで機能の回復と維持に貢献します。これが、美味しく食べられ続けるお口の構築へと繋がります。

また、高齢になると喋る話す機会が減って口周りの筋肉を使うことが減る傾向にあります。祖父母も普段はなかなか人と会話をする機会が少ないようです。

そこで、当院の赤松歯科衛生士が勧めてくれた落語の音読教本を祖父母とともに音読してみました。

大きな声で音読することは、口周りの筋肉をよく動かすので、誤嚥性肺炎や嚥下障害、認知機能、口腔機能低下を防ぐ効果があると言われています。落語は高齢者に親しみやすい内容のようなのか、楽しく音読することができました。

この本、落語の世界を知ることもできる、老若男女にお勧めの本だと思います。私も少し興味が湧きました。

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10月の長野にて、高齢の祖父母のもとで、秋の味覚を堪能し、いくつになっても口から美味しく食べれることの大切さを感じ、日本古来の芸能に触れた秋の週末でした。

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