新しく学んでいきます。

こんにちは。先日はあまりに見事に桜が咲いておりましたので、川原へ散歩に出かけました。風はやや冷たいながらも、日が心地よく差しておりました。太陽に照らされ、桜の花びらの透き通るような美しさに、目を奪われておりました。
あまりに綺麗でしたので、写真を撮らずに帰ってきてしまいましたが、皆様も今年は良い桜が見られましたでしょうか。
桜の写真の数々は、医院ブログの方でお楽しみいただければと思います。

さて、いがらし歯科医院では、日々スタッフ一同技術を高めるべく個々各々励んでいます。その素晴らしい環境に、私も身を置かせていただいております。
若輩者の私も、昨年末に励む方向性を定めるべく、障害者歯科学会に入会致しました。親しい身内に軽度の障害を持っている者がおります事や、障害者の方々が入居されている、施設への往診経験がある為に、さらにステップアップを狙っての事でございます。

また昨年11月より、鎌倉歯科医師会による障害者歯科研修に、参加させていただきました。院長や他スタッフと共に、計六回のコースに行ってまいりました。
内容につきましては、障害者の定義から、基本の対応という浅い部分から、それぞれの知的障害などの深い知識。そして、障害者歯科においての、歯科衛生士の役割など、実際に障害者歯科学会において、認定を受けられている歯科衛生士より、お話を深く聞かせていただきました。

歯科的対応については特に細かく、脳性麻痺てんかん、知的障害、ダウン症自閉症スペクトラム、AD/HD、筋ジストロフィー、重症心身障害、脳血管障害、認知症。と日を追って、2月まで講習を受けておりました。
脳性麻痺や、てんかんなどは、お身体にも密接な関係があります。それらの知識を、深く得る事は、診療を行う上で必須となります。
また、ダウン症についてはお身体の成長においても、歯科に関わってくる事があります。顔貌の発達が難しいケースもあり、そのような時は、お口の状態も変化していきます。

私の中で特に印象に残りましたのは、自閉症スペクトラム。共に、AD/HDと、近年増えている方々の事です。

当然それぞれは異なるものではありますが、等しくお伝えできるのは、知らずに大人になられる方が多い症例である事です。自閉症スペクトラムも、知的障害を伴うケースもあれば、学習障害発達障害の方もいらっしゃいます。少し前のお話でしたら、アスペルガー症候群と呼ばれていた頃もありました。

発達障害自閉症スペクトラムの方と、AD/HDの方は、お気付きでは無い場合を踏まえ、診療室で対応していきたいと思っております。
どちらの方々も、ただ歯医者さんが怖い。という事ではありません。理解に段階を踏む必要があったり、頑張ろうとし過ぎてしまったりします。その対応について、勉強致しました。
ですがその内容は、どんなお子様でも、大人の方でも同じでした。まずは理解し、少しずつ出来るようになっていく。国語を習う時も、突然漢字から学ぶ訳では無いように、段階を丁寧に登っていくと、安心しやすく、診療室に慣れる事が出来ます。

どんな場面で怖いと感じられているか。どの様な場面であれば、リラックスして診療を受けられるか。突き詰めていけば広い定義において、全ての患者さんへの、基本の対応と同じだと思います。それぞれの患者さんに添った気遣い。それが出来る為の、知識なのだと思っております。
そのようなご事情をお持ちの方でも、まずはご安心出来るような環境のご提供。診療室でお会い出来る時には、親身に務めさせていただきたいと思います。

結果的に治療をする事が出来たとしても、怖くて泣きながら治療をされた。という記憶になるか。怖かったけど頑張って治療出来た。という記憶になるかは、とても大事だと思います。
いがらし歯科医院は、どんな方でも治療練習をしております。

鎌倉市では2月より、口腔保健センターにて障害者歯科診療が始まっております。同センターでは、元々移転開所した休日休館歯科診療所の施設でもあります。障害者歯科診は木曜日に行っております。
当医院の院長は、すでに3月4日に休日診療の当番をしていたようです。
今までの歯医者さんで治療が怖くなってしまった方も、診療が可能な診療所です。

名目の仕様上、一見垣根があるように見えますが、その実、どんな方でも診療ができるように。そのただ一点でございます。専門的知識をよく学び、経験を得て、どのような方々もご安心いただく。その為に、今後も頑張りたいと思います。

歯科衛生士 おざき でした。